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リペア職人さんも、自分たちが使用している補修材料に含有されている有機溶剤やそれが原因で起こる健康被害にどの程度の関心を持っているのか調べてみました。
結構頑張って、色んな検索エンジン使用して調べてみましたが、ほとんど見当たりません。
先日の「リペア職人さんの健康①」ブログ記事でも書いたように、ベテランの補修屋さんほどかなりの割合で「膝が痛い・水が溜まっている。」「化学物質過敏症を発症した。」などの健康上のトラブルを持っているのにです。
これは、「住宅補修はガンガン有機溶剤使うのが当たり前」と諦めてしまっており、この問題を発信する事さえしないという状況かもしれません。
でも、少ない数ですが「リペア職人さんの健康問題」について発信しているリペア会社さんが2社見つかりました。
【補修屋さんの健康】補修屋さんの事例2つ紹介
①M&I株式会社
東京都世田谷区の閑静な高級住宅街・成城学園エリアに工房を構える、住宅・家具補修はもちろん陶器・ガラスなどの美術工芸品やフィギュアの補修も手掛ける技術力に定評のある会社です。
入居済み住宅の補修を行う際のお客さまの健康配慮はもちろん、自社のリペア職人さんの健康にも配慮し、原則全ての補修作業を有機溶剤フリーで行っています。
②BOWABOWA修復株式会社
兵庫県西宮市に所在地を置く、自社の補修作業の取り組みや補修技術をYouTubeチャンネルやブログで発信も行う会社です。
ブログ記事ではリペア職人さんの健康被害への懸念を記事にされており、感銘を受けました。
BOWABOWA修復株式会社さんの「リペア職人さんの健康について」の記事はこちら
【補修屋さんの健康】補修屋さんが有機溶剤をたくさん使用する理由
私は25年以上「リペア業界」に携わっており、20代の頃から「アメリカの補修材メーカー・モホーク社の経営陣」「ドイツの補修材メーカー・ケーニッヒ社の経営陣」「日本国内の多くのリペア職人さん」と話す機会は多く、話題にするテーマの中には「有機溶剤を使用しないで補修作業を確立したい。」もありました。
モホーク社もケーニッヒ社もメーカーの使命として「有機溶剤を使用しない水性の補修材開発」に力を入れており、家具メーカー・家具工房・家具リペア職人・ギターリペア職人さんなどは積極的に有機溶剤フリーの補修材を採用する流れになっています。
但し、日本のリペア業界を見ると先ほどの例からも分かるように「有機溶剤を使用する事による健康への影響」を鑑みて補修材を積極的に切り替えようとする動きはほとんど見当たりません。
多くの日本のリペア職人さんと話をすると「健康よりも作業効率が優先」という結論になります。
これは、日本のリペア業界が海外と比較すると特殊で、ほとんどの需要が「住宅補修」に偏っており、現場補修で限られた時間内で補修を終わらせることができる事が重要視されるからです。
海外は「家具補修」や「ギターなどの弦楽器補修」の需要が高く、自社の工場や工房で補修する事ができるため、時間の制約がなく自社のリペア職人さんの健康に配慮した取り組みがしやすいという事もあります。
【有機溶剤フリー】の住宅・家具用補修材はこちら
【補修屋さんの健康】有機溶剤を使用する事によるリスク
確かに有機溶剤を使用する事により、補修の作業効率は多少上がります。
但し、リスク・デメリットもいくつか存在します。
1.作業者の健康に悪影響を及ぼす
有機溶剤は眼・鼻・口からはもちろん皮膚からも吸収されます。現時点で自覚症状が無くても突然「化学物質過敏症」を発症する事もあり、一番のリスクだと言えます。
また、入居済みの住宅補修を行う場合には入居者の健康にも悪影響を与え、二次被害につながるリスクもあるので注意が必要です。
2.通常の健康診断にプラスして特殊健康診断(有機溶剤などの健康診断)を受診しなければならない
日常的に有機溶剤を使用する作業者は6か月毎、もしくは1年毎に特殊健康診断の受診が義務付けられています。もちろん追加の費用と時間が発生します。
3.補修材料費が高くつく
例えば補修作業の「着色工程」で一般的な補修方法は、エナメル系ペイントやパウダーなどの着色剤をシンナー系の溶剤や密着液で希釈しながら着色作業を行いますが、乾燥・揮発が速すぎるため工程の中で何度もシンナーを足しながら作業する事があります。
また、エアゾールスプレーは廃棄の際に手間や廃棄費用が追加で発生する事があります。
【補修屋さんの健康】補修作業の全5工程を有機溶剤不使用で行う事はできます
安心してください!
作業効率を維持しながら「有機溶剤フリー」で補修する事は可能です。
◆充填作業には、約15秒で硬化し、ポリパテ(ポリエステルパテ)と同等の切削性能を持つ補修専用・UV硬化パテ
◆着色作業にはカラーパウダー(顔料)、アニリン染料と専用に開発した希釈剤・水性ウレタン「ウォーターベースリキッド(艶3種)」
◆艶調整には着色作業時の希釈にも使用する「ウォーターベースリキッド」
着色剤の希釈と艶調整に使用する「ウォーターベースリキッド」はドライヤーで強制乾燥させることで一般的な補修作業に使用するシンナーやラッカースプレーと同等の乾燥・硬化時間を得られます。
また、着色作業時にはシンナーのようにすぐに揮発・乾燥する事がないので、落ち着いて着色作業を行う事ができ、且つ無駄に液体を使用する事もありません。
このように作業効率を犠牲にすることなく、有機溶剤フリーの補修が可能になっています。
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ホームボディはアメリカ・モホーク社製品を中心に補修屋さんからDIY用まで幅広く対応しています。
※世界的にも補修材・補修剤先進国はアメリカとドイツです。
※「補修材専門店・専門ショップ・補修道具通販」として補修キットプロ用、補修材パテなど木部・陶器・タイル・コンクリートの補修に対応しています。
※木質系家具・フローリングに合わせた「メロー(柔らかい)」な色合いの補修材料をラインナップしています。