【家具のリペア】プロの修復業者も使用する補修パテ

家具のえぐれ傷やへこみ傷の補修、アンティーク家具のエイジング感を残しながらのスポット的な補修などに使用する補修材・補修道具を紹介していきます。

家具のリペア市場では世界シェアNo.1の米国モホーク社（Mohawk Fnishing Products, Inc.　創業1948年）の補修材料・補修道具を中心に、日本の家具リペア市場と米国の家具リペア市場で修理業者、家具小売店、家具メーカーなどで使用されているものを紹介していきます。

また今回紹介する補修材・補修道具は、予算1万円以内で一連の工程ができる（充填・硬化・研磨）、試しやすいもの＆導入しやすいものを中心に紹介します。

補修用パテなど充填材のページ

【家具のリペア】家具のリペアの歴史

補修材を製造し世界中に供給している補修材メーカーは2社のみ（米国のモホーク社とドイツのケーニッヒ社）です。
※小さな補修材メーカーで限られた国や地域だけに補修材を供給しているメーカーや、大手メーカーでも本業以外で副業的に補修材を製造供給しているメーカー（アサヒペンやサクラクレパスなど）は除きます。

米国のモホーク社は創業1948年で売上高が約5000万ドルと補修材メーカーの売上規模として圧倒的1位です。
アメリカでも家具工場・家具メーカーの集積地として有名なノースキャロライナ州のヒッコリーに本社工場を構えています。
1948年当時は今ほど修復・修理・補修を専門に行う業者は多くなかったので、家具メーカー・家具工場・家具小売店向けに補修用パテ、補修用ペン、補修用塗料、補修用仕上げ材などを製造供給するのがメインでした。

1960年代にサービスマスター社（日本のダスキンのサービス提供元）などが家具の修復・補修をフランチャイズ形式で提供を開始し始めると一般家庭向けの家具修復・補修・修理サービス市場も拡大していき、それと共にモホーク社も家具修復・補修・修理業者・職人さん向けの補修材の強化・拡大に注力し始め、現在に至っています。

私もモホーク社とは長い付き合いがあり、1995年に初めてモホーク社に訪問し、その後も数年おきに訪問しています。

そこで感じるのが、アメリカという歴史の浅い国だからこその『アンティーク家具やヴィンテージ家具など歴史のある家具への憧れ』で、ガレージセールなどで傷ついたり壊れているアンティーク家具を購入して修理したり再塗装して再利用したりする人が多いのはもちろん、ヨーロッパ以上に『祖父母から受け継いだ鏡台や机・テーブル、収納などを大事にお手入れ・補修しながら永く使い続ける』意識が高い人が多い事です。

日本のリペア市場の特殊性も日本人のニーズから生まれてきたと思います。
『土足文化でないのでフローリングの傷に敏感である事』『量販型の家具屋さんで家具を安く買う人の割合が欧米より高い事』などから、家具リペア市場より圧倒的に住宅内装リペア市場の規模が大きいのが日本のリペア市場の特長です。

但し、木質家具のリペアにおいても、住宅の木質建材のリペアにおいても、同じような技術・材料を活かせる部分・重複する部分は多いので、家具の修理・修復・補修は住宅内装リペアをメインで行われている方も比較的取り入れやすいです。

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